【あなたの希望、承りました】


その文字が表示された直後、突然画面がホームに戻った。


「えっ……」


これで終わり?


たったこれだけで、おばあちゃんが死んでくれるのだろうか。


でも、アプリが人を死に追い込ませるなんてできるわけがない。


明日、おばあちゃんの身になにも起こらなければ、【人間消去アプリ】を使うのをやめよう。


そして、レビューにこう書いてやるんだ。


【私がインストールしたアプリはニセモノです】


そうすれば、すずねと円歌は【人間消去アプリ】を使わなくなるだろう。


心の中でそうつぶやいたあと、私はスマホを枕もとに置いてベッドに寝転んだ。