☆☆☆
放課後になり、私は学校をあとにした。
今日はすずねの通う塾が休みであるため、すずねと一緒に帰ることになった。
円歌と沙織も用事がないので一緒に帰ろうと誘ったが、円歌は『ひとりで帰りたい気分だから』と言ってひとりで帰り、沙織は私が誘う前に帰ってしまった。
うわばきからローファーにはきかえ、ため息をつきながら学校をあとにした。
家までの道をとぼとぼ歩いていると、すずねに声をかけられた。
「理央、どうしたの?
なんか悩みでもあるの?」
「いや、悩みっていうわけじゃないけど……円歌が言ってた言葉が気になって……」



