沙織の近くにいる子たちは全員、沙織を敵だと思っている。


園子と他の女子4人は私の味方。


私の考えを邪魔する者は、誰もいない。


心の中でそうつぶやいたあと、私は一歩前に出て、沙織のすねを思いっきり蹴った。


すねを蹴られた沙織は、驚きとあまりの痛みで、その場にしゃがみ込む。


けれど、私は蹴ることをやめなかった。


ゲシッ!


足もとからそんな音がして、沙織がうなり声をあげる。


「う……っ」


自分は被害者だとでも言わんばかりの表情をしている沙織。


そんな沙織が気に入らなかったのか、園子と他の女子4人が沙織を攻撃しはじめた。