よかった。


園子が、私の嘘を素直に信じるバカな子で。


安堵の息を漏らし、園子の手を握る。


「よし、決まったね。


沙織をいじめる方法は、明日から考えよう。


いじめ決行日は明日だから」


「……うん」


かすかな笑みを浮かべる園子。


沙織のいいイメージが吹っ飛んだような感じだ。


それから数十分、園子と世間話をして、園子が学校に戻った。


園子のうしろ姿を玄関から見届け、その姿が見えなくなったと同時に、リビングに戻った。


園子が家に来たせいで、できたてだったカップラーメンが冷めてしまった。


あーあ、もうおいしくなくなったな。