人間消去アプリ

クラスメイトのうちの誰かが、私を殺そうとたくらんでいるかもしれない。


円歌が、私のお父さんとお母さんを勝手に【人間消去アプリ】で消去させたことがあったから、油断はできない。


自分の命を守るには……。


そう考えてから数十秒たったとき、あることを思いつき、メモ用紙をローテーブルに置く。


そして、園子に話しかける。


「……あのさ」


「なに、どうしたの?


そんな、暗い顔しちゃって」


「いや……ちょっと、知り合いから聞いた話を思い出しちゃって」


「知り合いから聞いた話?」


「うん……」


「なになに?


私でよければ、話聞くよ?」