人間消去アプリ

向けられたくないとは思いながらも、笑顔を必死でキープする。


頬が引きつりそうになった直後、園子が目を軽くこすり、口を開けた。


「……理央の言うとおり、私、【人間消去アプリ】使ってるの」


園子が【人間消去アプリ】のユーザー。


頭の中でそのことを理解するのに、時間はかからなかった。


「なんで【人間消去アプリ】を使ってるか、知りたいでしょ?


理由はね……同じクラスのある子に使えってすすめられたからなの」


同じクラスのある子?


いったい誰?


「その子……誰なの?」


「ユキエだよ。


あの子、ああ見えて【人間消去アプリ】を、高2になってから使ってるんだって」