握り拳を作り、ぷるぷると震わせる。


手のひらの皮膚に爪が食い込み、痛みが走る。


あまりの痛みに涙が出てくるが、涙を止めたりはしない。


涙を流したくない。


なのに、なぜ私は涙を止めないんだろう。


自分自身の行動に疑問を覚える。


けれども、いつまでも疑問を持っている場合ではない。


カップラーメンと箸をリビングまで持っていき、テレビを観る。


カップラーメンが完成したのを確認して、それを食べはじめた。


右手で箸を持ち、左手でリモコンを持つ。


円歌についてのニュースを見るのは嫌なので、違うチャンネルに変える。