実家の最寄り駅に着くと
見覚えのある背格好の人がいた、
そんなことはよくあること
見覚えがあるだけで人違えなんて都会では普通で
何気なくすれ違う。
すると、
「なんで無視してんだよ」
春、夢を叶えるために
置いてきたはずの冬の気持ちを
蘇らすには最大の人だった。
そう、元彼。
私は驚きで何も言えなかった。
「お前さ、聞いたよ。頑張ったよな。ほんと。
無理すんな。休め、頑張るな。それでいいから、」
って元彼。
私はその言葉が欲しくて帰ってきた。
なのにすぐその言葉聴けるなんて思ってなくて
目を見開いたまま涙がボロボロ出てきて
その場にしゃがみこんだ。
その人は元彼なのに、私が振ったのに
ずっと私を包んで撫でてそばにいてくれた。
それがなぜだか落ち着いた。


