これで何度目だろう。
 年中行事のようにして、母から送られてくる「お見合いしなさい」メールに、またしてもうんざりさせられるのだった。
 母はこれまでの私の恋愛遍歴を全く知らない。私はこれまで全く恋愛報告をしたことがないのだ。
 きっと母の頭の中には、
【娘が都会で恋愛結婚し、そのまま都会に永住】
というライフプランはないのだろう。
 その思い込みを早く打ち破らねば、と思いつつ……ぐずぐずまだはっきり言えずにいた。

 もうそろそろ、本音を言うべきだよね……。

 きっと「私は恋愛結婚するの!」なんて言い出したら、話が面倒になるに違いない。
 もしかしたら父と母揃って、次の日曜日なんかにこっちの街に出てきて、説得されたりするのかも!?
 ぞっとする……けれど。

「私は私の人生を切り拓く!」

 月曜の夜からこんなにハードなタスクを自分に課すとは予想していなかったけれど、タイミングは大事だ。