会場が水を打ったように静まり、その中をスタッフの走る音が聞こえた。

 以下、隣のブースのまる聞こえのやりとり。


「あんた、女を奴隷か何かだと思ってるでしょ! あんたみたいな男が、モラハラ夫になるんだよ!」

「それの何が悪いんだよ! 僕は努力して生きてきたんだ! 努力してZ大学を卒業したんだぞ!」

「お客様、落ち着いてください!」

「うるさいっ。だいたいこのパーティーろくな男がいないのよ! キモい男ばっかりじゃない。運営の責任よ! 私、もう帰る!」

 そう叫ぶと、ヒールがカツカツとドアの方へ向かっていく音がした。本当に帰っちゃったらしい。

 7人の女性のうち、1人がログアウトってところかしら。