細い輪郭。
 美しく高い鼻。
 透き通った瞳。
 セクシーな垂れ目。
 薄い唇。
 高級ブランドで固めたファッション。

 何より――危ない遊び人のオーラ。


(翔馬……!)

 久しぶりの再会がこんな状況になろうとは。
 というか、一生会うことはない、と信じていたのだが、やはり世間は狭い。

 私が警戒して相手の出方を窺っていると、

「どうしたの、固まっちゃって? あ、もしかして運命感じちゃってる?」

 相変わらず成長のない軽薄なフレーズ。
 この反応からするに――私のこと、忘れてる?