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 夢はそこで途切れ、わたしは目覚める。

 そろそろ夜明けという時刻、わたしは確信する。

 小神は、苦しんでいるのだ。かつての自らの行いを、間違いなく悔いている。

 小神と比奈さんの関係や、あるいは比奈さんの過去を詮索しようなんて思惑は一切わたしの中にはない。だってそんなことには興味ないんだから。

 わたしは推測した。

 かつて小神は比奈さんという(たぶん)同級生の夢の中を、意図したかしなかったはともかくとして覗いてしまい、彼女の悩みを知ってしまい、彼女を救おうと干渉してしまう。

 小神本人は良かれと思って出た行動が裏目に出、かえって比奈さんの心を深く傷つけてしまう。

 そして今年になって、松本大輔という一人の才能ある後輩を救おうとし、過去の過ちを繰り返してしまった――ということなのだ、おそらくは。