学校一クールなキミのお世話係になりました





その日は休み時間ごとに彼は他のクラスの女子達から呼びだされていて、忙しそうだった。


だけど、教室を出た廊下で話をしてて基本的に無愛想な塩対応をしているみたいだ。


たいてい渋い表情で教室に戻ってくるけど、ある人が会いに来たときはちょっと様子が違った。


「北原君いる―?」


彼女が来た途端に教室中の男子たちが色めき立った。


3年生の先輩で、去年学園祭のミスコンでグランプリに選ばれた人だ。


有名だから私でも知ってる。


紅茶色の長い髪は緩くウエーブがかかっていて、身長も高くてモデルさんみたいにカッコいい雰囲気の美人。


「亜美さん」


北原君はそう呟いていたから、知り合いみたいだ。

さすが、ミスコングランプリに選ばれるだけあって綺麗な人だなって思った。