天然素材の恋

「、、、莉那?」




「あっ、うん。、、、私寝てたから分からないんだけど。響樹はなんて、、、、」




「気にしなくていいって。」




「あっ、そう、か。、、、、、、ごめん。私も分からないや。だから、」




気にしないで




そう言うはずだった。




「、、、、、、なの!?」




「あっ、この声だ。」




私は勢いよく家の方に振り返る。




どうして、、、、、、、




というか、




やだ。




「なぁ、ほんとに大丈夫か?、、、、、、もしかして、いじめられてるとか、そういうんじゃないよな?」




「違うっ!!」




やば




急に大きな声出したら、ますますおかしいと思われる。




口を手で抑えても、もう遅い。




伽斗の表情が強ばっていく。




でも、言うわけにいかないの。



「送ってくれて、ありがと。今日はもう、帰って?」




震える声で言うけど、なかなか伽斗は帰らない。




分かってる。




おかしいし、気になるのも分かる。




でも、言えない。




私はその場から逃げるように家の中に入った。




伽斗が私の名前を呼んだけど、無視した。




そしてそのままリビングに向かった。




そこには電話をして怒鳴り散らしている母。




私が来たのが分かると、もう一度叫んで電話を切った。




「ねぇ、外までその声聞こえてるんだけど。」