友達にドキドキなんておかしいし。




私がそう言うと、伽斗ははぁーーーーーっと息を吐いた。





「そういうの、あっさり言われるとこったがやられます。」




「え?なにがです?」




「なんでもないです。ほら、タルト食べちゃってよ。」





「あっ!そうだった!」




放ったらかしにされたタルトはちょっと固くなっていたけど、すごく美味しかった。




伽斗が作ったなんてびっくりだけど。




「あっ!そうだ!私、伽斗にプレゼントあるの。」





「え?なに?」




「これ。色々助けてもらったし。そのお礼です。」




ラッピングの紐をとくと、伽斗が腕時計を手に取った。




それをじーっと凝視する伽斗。




「気に入らなかった?」




「え?そんなわけ。すごくカッコイイし、俺の好きなデザイン!」




「そう?なら良かった!」





「でもさ、、、、莉那は腕時計をあげる意味知ってる?」





「え?知らないよ?」




「好きな人に腕時計あげるって言うのは、その人の時間を共有したいとか、同じ時間を歩いていこうとかそういう意味あるんだよ。」