天然素材の恋

伽斗はずっと、私の背中を規則正しくさすってくれた。




それが暖かくて、心地よくて、頭が混乱して、胸もぎゅっと痛いのに、落ち着いて話せている理由。





「さっき言われちゃった。息子、傷つけたのに帰るのかって言ったら、全ての始まりは私だって。、、、私が結婚する前にお腹の中にいたせいで結婚する羽目になって。こんなっ、、、、不自由な生活になったってっ、。私はもっと自由に生きられたのにつて。」




涙を堪えようとすると、嗚咽が止まらない。




だからもっと伽斗を強く抱き締めた。




涙が出ないように。




「もうっ、、、、。頭が真っ白だった。でも、響樹がこんなふうになったのも、私が今日出かける前に喧嘩したから。だから、2人に迷惑かけた。伽斗にも。だからっ、、、、やっぱり私のせいで、、、



「違うだろっ！！！！！」




突然、伽斗が叫んだ。




「、、、、、、え？」





「絶対言うな！！自分のせいなんて、絶対に言うなっ！！莉那が守ってきたんだろ？響樹と伊知のこと。ずっとずっと、守ってきたんだろ！？なのに、私のせいなんてそんなこと言うな！」




その言葉に、自然と涙がこぼれ落ちた。




「莉那が生まれなければ良かったなんて、誰も思ってない。そんなこと、絶対ない！！莉那がいなければこの2人だっていないんだ。葉月葵だって、俺だって、海璃だって。委員会も行事も今日も。それ自体がなかったんだぞ！！」