元気を装って、私は優くんと腕を組んだ。 「菜花~。おっはよ~。」 大きく手を振ってきたのは、親友の桜。 「おはよう。桜。」 「今日も仲いいね~。二人とも。」 「だろ?」 「うわっ。うぜぇ~。」 いつもは楽しいはずの、優くんと桜の言い合い。 今日はなぜか、何も感じないな。 ごめんね。 二人とも。 学校に着いて、授業が始まった。