放課後。


私たちはマサトに指定された通り、いつもとは違う服装……変装したつもりで、駅前にあるバスケットコートに集まっていた。


ハルカくんは花柄スカートにタイツという、趣味全開の装いである。


「変装しろって言われたから、気合い入れちゃった。アハッ」

つけまつげとリップまで装着したハルカくんは、声さえ出さなければ女子と見間違う程に、可愛い。


「いやいやいや。ハルカくん、もうこの時この瞬間を楽しむ気、満々じゃんか」

「んふふー。やっぱりこの格好は落ち着くね」


黒いTシャツとニット帽&スウェットのズボンというボーイッシュな装いの私は、テンションの上がっている友人に笑いつつ、此処に呼び出したアイツを待つ。