それから、あたしはすぐに兄の洋平(ヨウヘイ)へ連絡を入れていた。
「もしもしお兄ちゃん?」
『おぉ。合宿はどうだ? 楽しんでるか?』
いつもの調子の兄の声に、なんだか拍子抜けしてしまう。
こっちは大変なことになっているというのに。
「お兄ちゃんたちが作った映画を観たよ」
『あれを見たのか? さすがに恥ずかしいなぁ』
そう言って笑い声をあげる。
「ねぇ、あの映画に出て来る化け物って実在したりしない?」
『は……?』
あたしの言葉にお兄ちゃんはそう言ったきり黙り込んでしまった。
あたしはスマホを耳に当てたままゴクリと唾を飲み込む。
次の瞬間、耳元に大きな笑い声が聞こえてきていた。
あたしは咄嗟にスマホを耳から離した。
それでも耳の奥がキンキンする。
「もしもしお兄ちゃん?」
『おぉ。合宿はどうだ? 楽しんでるか?』
いつもの調子の兄の声に、なんだか拍子抜けしてしまう。
こっちは大変なことになっているというのに。
「お兄ちゃんたちが作った映画を観たよ」
『あれを見たのか? さすがに恥ずかしいなぁ』
そう言って笑い声をあげる。
「ねぇ、あの映画に出て来る化け物って実在したりしない?」
『は……?』
あたしの言葉にお兄ちゃんはそう言ったきり黙り込んでしまった。
あたしはスマホを耳に当てたままゴクリと唾を飲み込む。
次の瞬間、耳元に大きな笑い声が聞こえてきていた。
あたしは咄嗟にスマホを耳から離した。
それでも耳の奥がキンキンする。