「あらー、睨む姿も格好良い!」
目をハートにさせながら、キムさんの隣で両手を合わせて喜ぶお母さん。
そんな姿に、何となく恥ずかしくなってお母さんから目を逸らすと。
「全く、アッパはいつもいつも運転手とか家政婦とかに囲まれて、この前なんて自家用機買っちゃうから…。あのね、瀬奈ちゃんの反応が普通なの!」
ほんとにもう…自家用機で俺がコンサートする国まで行くとか良い迷惑だよ、と、携帯をしまいながら呆れた様に首を振るトユンさんが目に入った。
今の彼は、私の過去を知っているから私をフォローしてくれたのだろうか。
それとも、ただキムさんの言動を正しただけなのだろうか。
どちらにせよ、私が彼の言葉のお陰で我に返れたのも、彼のその姿にお母さんの頬が赤くなったのも、キムさんに愚痴愚痴と言っていた彼の横顔が、“さすがアイドル”と改めて思える程に美しかったのも、確かだった。
「ごめんね瀬奈ちゃん、うちのアッパが余計な事言って。…そういう訳で、連絡先交換しよ?明日俺が駅まで瀬奈ちゃん迎えに行くし、ね?携帯持ってる?」
そのまま立ち尽くしていると、急にトユンさんが笑顔でこちらに近づいてきて。
自分のスマートフォンをひらひらと振りながら、空いた片手を差し出して来る。
「えっ!?…あ、はい」
目をハートにさせながら、キムさんの隣で両手を合わせて喜ぶお母さん。
そんな姿に、何となく恥ずかしくなってお母さんから目を逸らすと。
「全く、アッパはいつもいつも運転手とか家政婦とかに囲まれて、この前なんて自家用機買っちゃうから…。あのね、瀬奈ちゃんの反応が普通なの!」
ほんとにもう…自家用機で俺がコンサートする国まで行くとか良い迷惑だよ、と、携帯をしまいながら呆れた様に首を振るトユンさんが目に入った。
今の彼は、私の過去を知っているから私をフォローしてくれたのだろうか。
それとも、ただキムさんの言動を正しただけなのだろうか。
どちらにせよ、私が彼の言葉のお陰で我に返れたのも、彼のその姿にお母さんの頬が赤くなったのも、キムさんに愚痴愚痴と言っていた彼の横顔が、“さすがアイドル”と改めて思える程に美しかったのも、確かだった。
「ごめんね瀬奈ちゃん、うちのアッパが余計な事言って。…そういう訳で、連絡先交換しよ?明日俺が駅まで瀬奈ちゃん迎えに行くし、ね?携帯持ってる?」
そのまま立ち尽くしていると、急にトユンさんが笑顔でこちらに近づいてきて。
自分のスマートフォンをひらひらと振りながら、空いた片手を差し出して来る。
「えっ!?…あ、はい」



