写真に写った彼は、茶色の髪をアッキーと同じくセンター分けしていた。
写真で見ても分かる程サラサラとしていて、緩く巻かれた前髪。
そして、そんな彼の頭には真っ白なヘアバンドが付けられていた。
これは、彼のチャームポイントの様なものなのだろうか。
彼の目はハルちゃんと同じく一重だけれど、一重だからといって人を睨む様なそんな圧がある訳でも無く。
何となく、彼は困っていたり泣きそうな人に一目散に駆け寄って、
『大丈夫だよ』
と言ってくれそうな、そんな気がした。
と、私はそこまで考えて。
「ぁ……」
思わず、声が漏れた。
しかもそれは、今までと違う理由から。
(お兄ちゃん……)
私は彼女のスマートフォンを受け取り、7人目のメンバーの画像をしげしげと眺めた。
まるでその人は、私が虐待を受けていた最中に何度も思い描いていた、あの“お兄ちゃん”の様な雰囲気があって。
何というか、上手く言葉に出来ないけれど。
今初めて見た顔だし、声も仕草も何1つ知らないけれど、何となく私は彼の様な人を自分の空想上の兄として思い浮かべていた様な気がした。
あの頃は、本当に兄が欲しかった。
そして、今日の夕方には、これから家族となる男の人が家にやって来る。
写真で見ても分かる程サラサラとしていて、緩く巻かれた前髪。
そして、そんな彼の頭には真っ白なヘアバンドが付けられていた。
これは、彼のチャームポイントの様なものなのだろうか。
彼の目はハルちゃんと同じく一重だけれど、一重だからといって人を睨む様なそんな圧がある訳でも無く。
何となく、彼は困っていたり泣きそうな人に一目散に駆け寄って、
『大丈夫だよ』
と言ってくれそうな、そんな気がした。
と、私はそこまで考えて。
「ぁ……」
思わず、声が漏れた。
しかもそれは、今までと違う理由から。
(お兄ちゃん……)
私は彼女のスマートフォンを受け取り、7人目のメンバーの画像をしげしげと眺めた。
まるでその人は、私が虐待を受けていた最中に何度も思い描いていた、あの“お兄ちゃん”の様な雰囲気があって。
何というか、上手く言葉に出来ないけれど。
今初めて見た顔だし、声も仕草も何1つ知らないけれど、何となく私は彼の様な人を自分の空想上の兄として思い浮かべていた様な気がした。
あの頃は、本当に兄が欲しかった。
そして、今日の夕方には、これから家族となる男の人が家にやって来る。



