約束~悲しみの先にある景色~

そう聞くと暗い番組の様に思えるけれど、実際はそうでもなくて。


お笑い芸人さんや面白い芸能人達が多数出演している為、いつも楽しく見る事が出来る。


因みに私は、毎週録画をして暇な時間を縫ってそれを見ている。


「あの番組の司会進行勤めてるのが、ショーンなの!」


テンションが最大限まで上がった輝星は椅子を蹴って立ち上がり、両手で顔を覆った。


その音で、また数人のクラスメイトがこちらを向いた。


「えっ!?…でも言われてみれば、あの顔知ってるかも…それに、あの司会の人も人の“壁”を視てたし…」


そして、彼らがこちらを見たと同時に、私は素っ頓狂な声を出した。


その後、ショーンの姿を自分の記憶の中の司会の人と照合し、なるほどと頷いた。


「うん。だって、バラエティ番組と言えばSとお悩み解決!だし、promiseと言えばショーンだし。まあまあ有名だよね瀬奈も知らないはずはないよね芸能人の悩みを解消していくけどその分ショーンに掛かる負担は重くなるあの番組を」


早口でショーンと番組の魅力と欠点を紡いでいく彼女に、私は、あっ、と声を上げた。


「そっか…ショーン、そのか、壁…を沢山視ると体力が削られていっちゃうんだったね…」


「うん。壁を視過ぎて寝込む事もあるって。…無理しないで欲しいけどね…」