約束~悲しみの先にある景色~

「あっ……」


人目見て分かった。


この人は、絶対に人の心に寄り添える。


この人は、きっとpromiseの中でも相談される側に居ると思う。


まだ2人しかメンバー紹介されていないけれど、メンバーの他にも居るであろう悩める人を、彼は助けているはずだ。


綺麗な赤茶色の髪の毛のお陰で余計に引き立つ大きな垂れ目が、彼の優しそうな笑みを強調させていて。


どんな事でも受け止めてくれそうなそのオーラが、画面越しでもはっきりと伝わってくる。


「はしもと、あき……」


私は、3人目の彼の名前を繰り返した。


「そう。この人はアメリカと韓国に留学と移住経験のある帰国子女なの。皆からは“アッキー”って呼ばれてるんだ」


(この人、帰国子女なんだ…)


さすが多国籍アイドルグループ、と思いながら、私は口を開いた。


「アッキーって呼び方…。覚えやすくて良いね」


『アッキー!』


『ねえアッキーってば!』


何となく、彼が他のpromiseのメンバーから“アッキー”と呼ばれている場面が目に浮かんだ。


覚えやすいそのニックネームのおかげで、彼は沢山の人から愛されているのだろう。


「そうでしょ!アッキーは特にガクちゃんみたいな過去とかは無くて、どちらかと言えば皆の相談相手になってるんだけど、帰国子女ならではの悩みはあるらしいよ」