「さ、さよなら、音咲先生…」

ひなりは音咲に軽く頭を下げ、保健室を出ようとした。

「成瀬さん。」

戸を開けようとした時、音咲がひなりを呼び止めた。
振り向くと、音咲はいつものように笑っていた。
学校一の美人教師である音咲。しかし、その美しい笑みはどこか不気味で、ひなりは恐怖を感じた。

「閨川先生に足の手当してもらったのねぇ〜」

「は、はい……」

「ふふふ。実は私もあるの♪一緒ね。」

一見フレンドリーな教師だが、ひなりは早く保健室を出たくて仕方がなかった。