ドジな所を見られたのと、閨川に触れられたことで、ひなりの顔はますます赤く染まった。
ひなりが恥ずかしさのあまり俯いていると、

「成瀬、足捻っただろ?痛むか?」

閨川がひなりを気遣ってくれた。
しかし、ひなりはもう穴があったら入りたい気持ちで、閨川の顔をまともに見ることが出来ない。

カラカラに乾いた喉からなんとか声を出し、

「だ、大丈夫です…」

と返事をした。

しかし、もう一度踵を返した時、捻った足が痛み、ひなりはバランスを崩した。