「何も食べちゃいけないってこと?」
「そうだよ。パンひとかけらもダメ」
「マジでー?」
未知瑠がやや不満気に言ったが、逆にいうと、食べなければ亮平は骨折しないということだ。
朝から寝るまでの間に過ぎない。
それくらいなら我慢できる。
「亮平、安心しろ」と、彰が励まし、みんなも強く頷いた。
「悪いな」
「水臭いこと言うなよ。仲間だろ?」
そう言ったのは、なんと板垣だ。亮平と固く握手を交わしている。
そうだ、私たちは仲間だ。
表のリアル人生ゲームを、共にゴールした仲であり、たくさんの幸せを共有した。私たちの間には、知らないうちに絆が出来上がっていた。
「じゃ、俺いくわ」
彰が投げたサイコロは④の目が出た。4マス進んだが、なにも変化はない。
できれば早くイベントが起きてほしいところだ。
【骨折】はたまたまかもしれない。
表のマス目にも悪いことがあって、私たちがそれを避けて進んでいた可能性もある。
次は良いことが起きるのか、それとも__?
「じゃ、僕が流れを変える」
そう言って板垣が投げたサイコロは__①だ。
その瞬間、フッとみんなの緊張が解けたので、それはそれで悪い目じゃなかったかもしれない。
頭をかきながら1マスだけ進むと、マス目がめくれ上がる__。



