表から裏に切り替わった時のように、天使も悪魔に変身した。
でも、違う。
昨日までの悪魔じゃない。
可愛さのかけらもない、正真正銘の悪魔。
マス目も、宝箱は1つも見当たらない。
その代わり、ほとんどのマス目を炎が埋め尽くしていた。
触れれば無条件で焼け死ぬという、炎。
こんなの、ゴールできないじゃない!
「お前はサイコロの達人だろう?」
小馬鹿にしたように、悪魔が嘲笑う。
私の前のマス目は、5つ先まで炎がびっしりと立ち昇っていた。
1投目から、⑥しか助かる方法がない。
「怖気づいたのか?」
リアル悪魔が放ったサイコロを、私は受け取る。
胸に強く抱きしめた。
やってできないことはない。
悪魔を睨みつけ、叩きつけるようにサイコロを投げる。
出た目は__⑥だった。
「やった‼︎」
冷や汗ものだったが、炎をくぐって6マス進む。
やっぱり私は、サイコロの達人だ。
この勢いで、今度こそゴールしてやる‼︎
そう意気込んだ私の前に、悪魔がサイコロを差し出した。
「えっ?続けて投げるの?」
「お前はなにか忘れていないか?」
「__え?」



