「そこ」と、私の足元を指差す。
なんの変哲もない、ただのマス目。これがなんだっていうの?
「すでに6マス進んでいるのに気づかない?君はもう、6マス目にいるよ」
「6マス?」
「惜しかったね。⑤のゾロ目なら、ぴったりゴールしてたんだけど。僕は言ったはずだよ?⑤のゾロ目ならゴールできるって」
「__⑤?」
私は⑥のゾロ目を出した。
⑤ならぴったりだった?
⑤のゾロ目を足して3を掛けると、ちょうど30。
⑥のゾロ目を足して3を掛けると、36。
___6マス余分?
「30でも36でもいいんじゃないの?ゴールさえすれば、ゲームは終わるんじゃないの⁉︎」
「そんなこと言った覚えはないけど?」
「それじゃ、また1から始まるの?また1からサイコロを投げる?」
それは、途方もないことに思えた。
でも__目の前に居るのは天使だ。
つまり、表のリアル人生ゲームが始まるのか?
それなら、このボードでは良いことばかり起きるはず。
その間に、クリアする準備を整えよう。
そうだ、そうすればいい。
「ざんねーん。表の次は裏で、そのまた次は【表】じゃないんだ」
「えっ__?」
「裏の裏リアル人生ゲームさ!」
そう言うと、天使を光が包み込む。
空が、割れた。



