私は、目を覚ました。
ゲームから戻ってきたんだ。
もう2度と、戻ることがないゲームの世界から。
学校に行くと、教室がさわがしかった。
みんなの視線が、どこかよそよそしい。
「未知瑠が死んだって」
クラスメイトが教えてくれたが、驚きはしなかった。
未知瑠は蜂に刺された毒が回ったらしい。
それだけじゃない。
屋上から落ちた友美は意識が戻らないまま亡くなり、亮平も急激に痩せたからか、体調を崩して死んだ。
私の周りには、誰も居なくなった。
ゲームの通り。
そう、ゲームの通り、私は生きている。
唯一、ゴールをした私は、今もこうして生きている。
誰とも喋ることなく、放課後になった。
学校からの帰り道、私の足は自然とあの場所に向かう。
【順弦堂】があった場所へと__。
「うそっ、なんで?」
そこに、順弦堂はあった。
前に訪ねた時は、跡形もなく消え去っていたのに?
慌てて店内に飛び込む。
「おや、お嬢ちゃんかい?」
ばあさんが、私を出迎える。
なにを言ったらいいか、私はぽかんと口を開いたまま突っ立っていた。
「ゲームはクリアしたのかい?」
「__した」
色んなものを犠牲に、私だけが生き延びた。
これも全部、あんなゲームをくれたあんたが悪いんじゃないか!
食ってかかろうとした私に、ばばあが言ったんだ。



