あの悪魔でさえ、言葉を失ったように驚いている。
「ちょっ、どういうことよ!」
20マス以上も先から、未知瑠が怒鳴った。
「なに考えてるんだ⁉︎」
痩せ細った亮平も、声を荒げる。
友美は言葉にこそしなかったが、絶句していることだろう。
自分が使い切ることができなかった【爆弾】を、いともあっさり使うんだ。
そう、私はこの為に友美から爆弾を奪った。
なにもかもを、消滅させるために。
「そんなことしたら、光莉だって死んじゃうじゃない!」
「__未知瑠」
「なに考えてんのよ、光莉!」
距離はあるが、はっきり聞こえてくる。
未知瑠が、私の名前を呼ぶのが。
「あんた」だの「お前」だの、決して私の名を口にしなかった。
気持ちは分かるけど、今、私は嬉しかったんだ。
「未知瑠、もうこうするしかないの!これが、1番いいの!」
「だからなに言ってんのよ!」
「よく考えてみて!未知瑠は捕まったまま、顔も治らない。友美だってずっと意識が戻らない。このまま生き長らえるならいっそ、みんなで消えたほうがいいのよ!」
「俺は?俺は関係ないだろ⁉︎」
亮平が割って入ってくるが__。
「あんたは私を裏切った!私と、未知瑠の仲を引き裂いた罰よ!」
一蹴してやった。



