私は、静かに佇んでいた。


目の前には【お墓】がある。


彰の、お墓が。


手を合わせて誓った。


ゲームを、終わらせると。


ゆっくり立ち上がり空を見上げると、真っ白な雲が風で流れている。


やっぱり空は、青いほうがいい。


黒くて濁っていて、今にも落ちてきそうな空なんて異常だ。


ただのゲームだった。


軽い気持ちで参加者を書き、なにも考えずにサイコロを投げた。


マス目を進んで、良いことが起きる。


現実の世界でも、同じことが起きるんだ。


それが__。


ゴールをするとボードそのものが裏返り、今度は一転、悪いことばかりが起きた。


指令をクリアしてなんとか凌(しの)いでいたが、板垣が死んだのを機に、私たちの輪が崩れた。


お互いを疑い、騙し、目に見えて神経がすり減っていく。


由佳が死に、彰も死んだ。


未知瑠の顔は治らず、友美も意識は戻らない。


亮平には罰を与えたが__。


もう、終わりにしよう。


私が始めたこのリアル人生ゲームを、私の手で終わらせるんだ。


もうゴールは目の前。


絶対に私はゴールをする。


彰のためにも、ゴールをして全てを終わらせる。


そう心に誓った__。