翌日、重い足取りで登校すると、教室がまたおかしな空気に包まれていた。
友美と由佳がやり合っているのか?
どちらにしろ、由佳に勝ち目はない。
友美に従うしか選択肢はないのだが__?
どうやら今日は、由佳の机を野次馬が取り囲んでいるようだ。
未知瑠は来ていない。
来るようにと釘を刺されたが、それどころじゃないのだろう。
亮平も来ていないところをみると、2人で閉じこもっているに違いない。
蜂から身を守るために。
どう足掻いたってムダな努力なのだが。
「__犬なんだからさ」
そんな声に引き寄せられるように、由佳の机に向かうと__真っ青な顔をした由佳が座っている。
その傍(かたわ)らで友美が、紐のようなものを引っ張っていた。
あれは、犬のリード?
よく見ると、既に由佳の首には、犬の首輪がつけられていて、机の上には深皿に入ったドックフードが置かれていた。
それを周りのやつらは、にたにたと眺めている。
これまで由佳の取り巻きだった女子たちも、助けることなくニヤついている。
恐らく、自分勝手な由佳に良い印象を持っていなかったんだ。
でも逆らえば、今度は自分がイジメられる。
だからこれまで辛抱して黙っていたが、ここにきて友美と立場が入れ替わった。
全員が、友美側についたんだ。



