これは、どういうことだろう?


夢か?


私が見ている夢なのだろうか?


それにしては、心地良い風までリアルだけど?


「僕は眠って目が覚めたらここに居た。受験勉強していたんだが」


ため息まじりで、迷惑そうなクラス委員。


高1から受験勉強て、こいつ頭おかしいのか?


「私も寝てたけど?」


未知瑠の言葉に、他のみんなも頷く。


だからやっぱり夢じゃないのか?


私がそう言おうとした時、板垣が黒縁眼鏡を指で押し上げて言った。


「それより、どうしてこのメンツなんだ?」


と。


なんの意味があるんだ?と、互いの顔を見合わせるが、みんな首を傾げている。


私以外は。


だって、私には心当たりがある。


【順弦堂】のばばあに貰った【リアル人生ゲーム】で、参加者の欄に名前を書き込んだ。まさに、目の前にいるみんなの名前を。


けど、まさかね。


そんなバカなことがあるはず__?


「おい、あれ見ろ‼︎」


どちらかといえば、いつも冷静な彰が驚いて空を指差していた。


つられて見上げると、大きな金色の輪っかが渦を巻いて__そこから【誰か】が下りてくる。


ゆっくりゆっくり、私たちの目の前に舞い降りてきたのは__。


「天使?」