「うん、じゃあ左手と左手で指切りしようか」
 私は菜央さんと目を合わせ、頷いた。
「「はい!」」
 小指と小指を絡ませる。
「「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ーます、指切った!」」
 二人で声をあわせてそう言うと、自然と笑顔になった。
「何を約束した?」
「…はい?」
「まぁ、急に言われても、だよねー」
 ええ、そりゃもちろん。