白雨の騎士


「…2人か?珍しいな。」

そこへアンナもやって来た。


「隊長、来週カルドス国のミラ様が来国されるんですよね?」


「ああ、今日打ち合わせがあった。来週からは私はミラ様に付きっきりになるから軍の事はリダに任せる。」


ミラ様は一週間訪問する予定になっていた。


初日の夜は舞踏会が開かれ来国を盛大に歓迎する予定だ。


一週間はシド達近衛隊も忙しくなる。


「ミラ様はカルドス国の時期女王だ。こちらも気を抜けない。」


シドもミラ様の護衛に付く予定だった。


カルドス国はこの国から遠く離れており、もちろん行ったこともない。



***


夜になり今夜はルイと夜勤が被っていた。



「ルイ、カルドス国のミラ様を知っているか?」


「カルドスは代々女が女王の座に付き国を治めている。ミラ様は次期女王候補だ。」


「ミラ様に会った事があるのか?」


「…あるわけないだろ。カルドス国はそう簡単に入国できる国じゃないぞ。ほんの10年前までは殆ど鎖国状態だったんだ。噂によると、ミラ様は男並みの屈強な身体つきで剣の腕もある。いくら姫君といえど俺はゴメンだね。」