白雨の騎士


二人がやって来てアリスはため息をついた。


「…音楽会は欠席するわ。」


「またそんな事を言って!皆様お待ちかねですよ!」

マリア夫人に手を引かれアリスは連れていかれた。


シドも稽古場へ戻り木刀を手に取った。


すると、先にリダが一人練習をしていた。


シドに気がつくとこちらに近寄って来た。


「…手合わせ願おう。」


「は、はい!」


稽古場に木刀がぶつかり合う音が鳴り響いた。


「っは!!」


なんだろう…今日はやけに身体が軽く感じる。。

シドの動きに、リダも眉をひそめた。


「やぁっ!!!」

カランカラン…


リダの一瞬の隙を見てシドは木刀を弾き飛ばした。


「…お前、入隊以降腕を上げたな。」


まさかリダの口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。

入隊してからというもの、リダは何かとシドに突っかかって来ていた。

少しは同じ近衛隊として認めてくれたのか…?


「ありがとうございます。」