アリスは着替えをして、ルーン王子が待つバルコニーへ向かった。

シドに同席して貰おうとしたが、ソフィアに止められてしまった。

アリスはルーン王子とは初めて他国の舞踏会に参加したときに知り合った。

最初はよく話しかけてくれる人だなと思っていたけど…


「お久しぶりです。アリス様。」


バルコニーにはお茶と可愛らしいお菓子それに綺麗な薔薇の花が飾ってあった。


アリスは用意された席に座った。


「…ありがとうございます。」

これから3日。この人と何回2人きりにならなくちゃいけないんだろう…


「国王陛下はお元気ですか。」


「…はい、変わりなく。。」


ルーン王子、顔はハンサムだしアネモネ国の時期国王。


女性からとても人気があると聞いている。

そんな人が何故私なんかを気にかけるのかしら…


「…アリス様は時期女王になられる。その決心はつきましたか。」

「…父から伝えられた時は動揺しましたが、受け入れるしかありませんでした。」

アリスは手をギュッと握りしめた。

「そうですか。あなたが女王にならなければ私は確実にあなたを妻にしたでしょう。」


うっ…

あまりにストレートな発言にアリスは返す言葉が見つからず苦笑いした。


だから2人きりになりたくなかったのよー!

アリスは心の中で叫んだ。