「アンナ隊長、ルカ様が待っているのでは」


「…そうだな。アリス様のご命令だ。シドはここに残ってくれ。」


アンナは他の隊員と共にルカと待ち合わせの場所に向かった。


シドはとりあえずアリスの部屋の前で言われた通りそばを離れないようにする事にした。

それにしても、アリス様は何故そんなにルーン王子を警戒してるのか…確かに部屋は近いが。


するとそこへルーン王子のお付きの者がやって来た。


「アリス様へ、ルーン王子がバルコニーでお茶をご一緒にとの事です。お伝えください。」


「分かりました。」


シドは部屋に入りお茶会のことをアリスに伝えた。


「…シドも同席して。」


「ええ?!」


シドは思わず声を上げた。


「…アリス様、招かれたお茶会に近衛を同席させるなんてルーン王子が不審に思われます。ちゃんと外におりますからお一人でお願いします。」


ソフィアの説得にもアリスは首を横に振った。


「…あの人と2人きりにはなりたくないのよ!」