「ようこそ、アリス様」
ルーン王子は跪きアリスの手を取るとキスをした。
アリスは少しぎこちない表情をした。
ルーン王子は金髪に白い肌と整った容姿で各国の姫達から人気があるという。
そんな彼が自らアリスを自分の国に招いた。
「今夜は舞踏会を開きます。それまで長旅の疲れを癒してください。」
アリスに用意された部屋はルーン王子の向かいの部屋だった。
とても広く部屋には花がたくさん飾られていた。
「…シド、この後ルカと合流する予定だ。さっきルカからの早馬が届いた。街のカフェで待っていると。アート隊長には伝えてある、すぐに向かおう。」
「分かりました。」
シドとアンナがアリスに用意された部屋の前で話していると、扉が開きアリスが出てきた。
「…シド。あの、ちょっといいかしら。中に入って。」
「…?わかりました。」



