「君のツンを甘く変える。」

隣に突っ立っている朔矢は、七美香の後ろ姿を見ていた。





「好きなの?」





もう、そう言うしかなかった。




「うん。好きだと思う。」




予想通りの回答。




しかも爽やかな笑顔で言うし。




俺、性格悪いやつみたいだし。




「俺も、、、、、、、七美香のこと好きなんだ。」





なんでか素直にそんなこと言って。




「うん。知ってる!慧君わかりやすいし!」




そう言って笑い出した。




その姿になんか拍子抜けして、俺も笑ってたんだ。




「遅くなったけど、よろしく。その、ライバルなんて言いたくないけど、その前に友達として。」




「うん。こちらこそ!」




そう言うと、俺達は男二人で帰る。




「せっかく俺が一緒になみと帰ろうとしたんだけどなー。朔矢のせいだぞ。」




「俺だって!まさかいると思わなかったもん。」




「しかも帰り道一緒かよ!」




「途中までだよ!文句言わないでいこーぜー、親友!」




「友達っていたけど親友とは言ってないし!」




「いいじゃんいいじゃん!!」