アオイの魔法なのか、二人の周りだけ雪が溶け、次第にシロツメクサが咲き並ぶ。



「これまで何百年も生きてきた私には、隣にあなたがいるだけで一瞬で過ぎていきそうで怖いです。

だからこそ、1日1日を大切に、あなたと共に生きたい。あなたと同じ幸せを過ごし、あなたと共に歳をとりたい。

あなたが好きです。生涯私と一緒に生きてください」



差し伸べられた手の向こうには、優しい顔で笑うアオイ。



あたしはこの顔が見たかったんだ。


いつもみたいな悲しそうな、どこか諦めたような、一人ぼっちのような、そんな顔をしたアオイはもういない。



「えぇ、もちろんよ」



そして、アオイの手を取ったあたしの顔は、きっと世界で一番幸せな顔だ。








「一緒にお茶会を開きましょう」