王室会議があるのは毎週水曜日の15時から。




女王の母も、小さな王様も、もちろん側近のアオイも会議室から絶対に出てこない。




会議と称して大人だけでアフタヌーンティーを楽しんでいることも知っていた。



トランプ兵も会議室の周りを固め、肝心の庭と門は手薄になることも、あたしはちゃんと知っていた。



昔だったら誰も構ってもらえない、この時間が大嫌いだった。



でも今は、お城を抜け出す大チャンス。



毎週水曜日の昼下がり、あたしは魔法を教えてもらおうと、お爺さんのところへ通った。



時計屋のテッドも、猫のマリも、他の動物たちもみんな、気まぐれにやってきてはあたしの魔法にケチをつける。