アオイの悲しい笑顔が脳裏に張り付いて離れない。



成長出来ないってどういうことだろう。


ひとりぼっちってどういうことだろう。


変わらないってなんだろう。



たくさんたくさん考えた。


だけど、まだ18年と3日しか生きていないあたしには全く分からなかった。



「お嬢様、開けてください。私は大丈夫ですから。ここを開けてください」



重い扉の外で、アオイの声が聞こえる。



アオイは何を諦めたのだろう。



死ぬのを諦めたのだろうか。

それとも生きるのを諦めたのだろうか。



いくら考えても分からないけれど、このままではいけないことだけは分かった。



あれからあたしは王室図書館に籠りっきりで、呪いを解く方法を探していた。




「お嬢様。お願いですからここを開けてください」



呪いの解き方をあたしが探すと言った時、「大丈夫ですから」を連呼したアオイがうるさくて、図書館に鍵をかけた。