墜落的トキシック



疑問に思ってそう尋ねると、ハルはきょとんと瞬きを繰り返してから。




「接点っていうか……、佐和とは去年同じクラスだったよ」


「え"っ!?」





驚きのあまり、カエルを潰したような声が飛び出してしまう。

慌てて両手で口を覆った。





知らなかった。初耳だ。

ハルと佐和くんが一年のとき、クラスメイトだったってこと。




……でもそれも当然かもしれない。



ハルと佐和くんの話をしたのは今日が初めてだったから。




ううん。佐和くんだけじゃない。


そもそも、ハルと私以外の他の誰かを話題にすること自体がほとんどなかった。





「佐和と、仲良いの?」


「……っ?」


「わざわざ花乃に声掛けたってことは、仲良いのかなって」




穏やかな表情のまま、飄々とそう言ってのけたハルに、ぶんぶんと首を横に振った。




「まさかっ!!」

「まさか……?」




いつでものほほんとした空気をまとっているハル。

その柔らかな空気をなぎ払うような大袈裟なバッテンのジェスチャーと共にまくし立てる。