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ハルに拒絶された、あの瞬間。
世界の終わりを見たような気がした。


だって。



「ハルがいないと、私は……」



ぽつり、と呟く。
見失ってしまう、何もかも。



結局、彼氏彼女という関係を解消してもハルはそばにいてくれている、のだけど。



怖いのだ。
はっきりとわかる形でそばにいてくれないと、怖い。



「花乃は、仁科とまた付き合いたいと思ってる？」

「……」

「仁科が、好きなの？」




侑吏くんが、静かに問いかけた。




「それは────」




口ごもる。
その先に続ける言葉がわからない。


私は、どうしたいのだろうか。



ハルが好きだ。
そばにいて欲しい、と思う。

ずっと一番近くにいたいと思う。



だけど、それならどうしてこの前。
もう一回付き合うか、と聞かれた時にすぐに答えられなかったのだろう。


目を泳がせた私を見て、侑吏くんは。





「おまえらの────おまえのそれは、依存だよ」