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アイスを目標にせっせと作業すること小一時間。

やっぱり楽しみが待っていると思うとはかどり具合が違う。



格段に効率がアップして、予定より早めに全ての仕事が終わった。
……ということで。



「やっぱり暑い日はアイスに限るねっ」

「さっきまでプリンに目移りしてた奴がよく言う」



学校の近くのコンビニで、約束通りアイスを手に入れた。
ベンチに二人並んで、かじっているところだ。


涼しげな淡い水色のアイスバー。
ソーダ味のシロップが舌にひんやりと染み渡る。


しゃく、という咀嚼音もなんだか心地いい。


相変わらず日差しは刺すような鋭さだけれど、アイスの冷たさのおかげでそんなに気にならなくなっていた。



「……あ」



だけど、気にならないからといって日差しの弊害までなくなるわけじゃない。

太陽の光が当たったところから、アイスがどろりと溶けていく。


早く食べなきゃ、全部溶けちゃう。