.
.



学校が終わって、しばらくハルの家で過ごしたあと自宅に帰ってきた、ちょうどそのタイミングで。


ピコン。


LIMEの通知音。
ハルからだろうか、ハルの家に忘れ物でもしてきたかな……なんて思いながら、アプリを起動させる、と。



「は……?」


思わず声が漏れた。

トーク画面の一番上に表示された名前は “佐和侑吏”。


そして、タップして現れたメッセージは────




♪〜♪




見計ったようなタイミングで、今度は電話の着信音。
画面が切り替わって表示された名前に、ため息を一つ零してから。




「ちょっと侑吏くんっ?」

『……電話でも相変わらずうるせーのな』



電話口の向こうから、は、と笑う声が聞こえてカチンときたけれど。
今はそれよりも、だ。



「メッセージ、意味わかんないんだけど!」

『あ?おまえ日本語も読めねーの?』

「そうじゃなくて! 祭りってどういうこと!?」



記念すべき……いや記念にはならないけれど、侑吏くんから先ほど送られてきた一通目のメッセージ。

そこにはたった一文、[明日祭り行くぞ]とだけ。