「バカ、もらったものを人にあげないの」
なににおこってるんだろうか、あたしは。
今日はバレンタインデー。
この日はチョコレートだらけで、昔から甘いものが嫌になるって暁が言っていたことがあった。
昔から、めちゃくちゃモテモテだったであろう彼はチョコレートをもらわなかったことなんてないだろう。
「なんか、怒ってる?」
「ううん」
別に怒ってなんかない。だって、怒る必要なんてないんだから。
暁は、心を許した人の前では、完璧を求める人間だし。
だから、さっきの子にだって、冷たくあしらうなんてしない。
バレンタインは、あたしにとって鬼門なのかもしれない。
暁のことを覚えてなかった頃。
あれは、高校三年生の冬だ。
記憶がないのに、どうしても渡したかった人がいた。
思い出そうとしても、思い出せなくて。
それでも、なんだか渡さなきゃならない気がして。
渡せるはずもないのに、チョコレートを作った。
そして、わからないのに、渡しに行こうとしたことを今ではハッキリと思い出せる。
なににおこってるんだろうか、あたしは。
今日はバレンタインデー。
この日はチョコレートだらけで、昔から甘いものが嫌になるって暁が言っていたことがあった。
昔から、めちゃくちゃモテモテだったであろう彼はチョコレートをもらわなかったことなんてないだろう。
「なんか、怒ってる?」
「ううん」
別に怒ってなんかない。だって、怒る必要なんてないんだから。
暁は、心を許した人の前では、完璧を求める人間だし。
だから、さっきの子にだって、冷たくあしらうなんてしない。
バレンタインは、あたしにとって鬼門なのかもしれない。
暁のことを覚えてなかった頃。
あれは、高校三年生の冬だ。
記憶がないのに、どうしても渡したかった人がいた。
思い出そうとしても、思い出せなくて。
それでも、なんだか渡さなきゃならない気がして。
渡せるはずもないのに、チョコレートを作った。
そして、わからないのに、渡しに行こうとしたことを今ではハッキリと思い出せる。