朝の結構早い時間に始まったはずなのに、終わったのは夕方近くの時間だった。
検査を終えた私は1回病室に戻ってベッドに寝転がる。
お父さんは遠慮なく横に座り、いつものように新聞を読み始めた。
「…へとへとだぁー!」
そう言うと、お母さんは笑いながら言う。
「結果聞いたら、帰れるからね。今日の夕御飯は何が言いかなぁ。」
「ステーキ!!」
「…無理よ。」
「えぇ!?」
「当たり前じゃない!」
夕食についての討論を続けていたら、お医者さんと看護師さんの2人が入ってきた。
それに気づいた私たちは慌てて口を紡ぎ、私は体勢を起こそうとする。
その様子を見たお医者さんは、にこやかに私の行動を制した。
「そのままで結構ですよ。検査が初めての方にはなかなか大変な検査でしたから。ゆっくり身体を休めてください。」
優しそうな先生だなぁ。
と、思って、私はお医者さんの言われる通りにした。
確かに、身体は疲れていて、横になっていた方が楽だった。