「あ、なつ、おはよ!!」


教室に入ると、すっかり球技大会モードでテンションの高い綾羽がいた。

クラスメートもハチマキをつけてやる気バッチリだ。


「……おはよー」


そんな中でも、朝のことがあって私はテンション低め。

なんでだろう。もう、球技大会なんてどうでもよかった。

気のせいだろうか、いつもより頭痛が頻繁に起きるのは。


「なに菜摘までどんよりしてんの!」

「ごめーん、今は見逃してーー」


そう言って机にうつ伏せた私を囲んで晴樹と恭弥と綾羽は球技大会の話題で盛り上がっていた。